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がうでぃのお部屋

がうでぃのお部屋

大学病院の受診

子供たちの秋休み、私たちは友達と一緒に予定通りディズニーリゾートに行った。ミラコスタに宿泊し、本当に目いっぱい遊んだ。不思議なことに、その頃には腹が据わったというのか、なるようになるさという気持ちになっていたため、子供たちと思い切りキャアキャア騒いで遊びまくった。

10月2日、歯科医からの紹介状を持って、大学病院を受診。口腔外科では最初若い女医さんが問診しながらカルテを作成した。紹介状と組織の標本を見て「病名のほうはご存知ですか」と少しドギマギした様子。あまり慣れていないのか緊張した様子で問診が続き、カルテを作成した時点で、教授の診察へ。舌を指でさわり、しこりや病変の有無などを確認している間、周りには5,6人の若い先生たちが・・・・。
「やはり癌でしょうね。詳しいことは検査をいろいろやってからですが、すぐにでも入院して治療を受ける必要があります」と言われた。言われたとたんに、なぜか涙がブワーっと出てきた。そういうことを周囲に人がたくさんいる状況で言われたのは少しいやだった。覚悟はしていたけれど泣いてしまう自分もいやだった。教授は少しあわてた様子で「ご家族と一緒に説明したほうがよかったかな」といったけれど大丈夫ですと返事した。
その後また女医さんたちによる採血。”たち”というのは・・・私の血管は表から探しにくいらしく、なかなか採血できないのだ。それで若い先生たちが4人くらい入れ替わり立ち代り私に腕にブスブス針を刺してやっと採血できたのだ。そんなにできないなら看護婦さんにやってもらったほうがよっぽど早いし痛くないよ!と途中でキレそうになってしまった。そして採血がやっと終わったとたん、何だかまたもや涙腺が緩んでしまった。女医さんも「ショックでしょうね。大丈夫ですか。がんばりましょうね」と一生懸命慰めてくれるのだけど・・・・なかなか立ち直れなかった。

夜、自宅に電話で「ちょうどベッドが空いたので6日入院・8日手術ということでどうでしょうか」と連絡があった。そんな急に~?!と思ったけれど、少しでも早いほうがと言われたことを思い出し承諾。仕事の引継ぎのことなどは何とか片付けるしかないだろうと覚悟を決めた。
翌10月3日、出勤してすぐに上司と職場の人たちに事情を話した。みんな何とかするから頑張るようにと励ましてくれた。私の雇用形態はパート勤務なだけに、もしかしたらクビかも・・・と思っていただけに、上司の態度がはっきりしていて本当に有難かった。
その日も病院へ行き、入院前の検査を受けた。心電図、血の凝固時間の計測、CT、レントゲン撮影だった。初めてCTを撮ったのだが、写りを良くするための造影剤を点滴されたとき、気分が悪くなってしまい一時中断。人によっては副作用が強く出るので、造影剤の使用を拒否する人もいるそうだ。
帰宅する途中、デパートに寄り、ガウンやパジャマ、下着等を購入。楽しそうにショッピングする人たちの中で、なんだか私の周りだけ空気が違うような・・・不思議な感覚だった。
ダンナは休暇を取って家で待っていたが、私の気持ちをわかっていたのだろう、普段どおりに接してくれてよかった。子供たちにも入院することを告げて「ママ頑張るから!」と言う。長女は不安げな顔をしていたが何も言わなかった。不安だったり怖くてもある程度までは一人でこらえてしまう、そういう子なんだよね。だから余計に心配。次女はあっけらかんとしたもので「ママ、ベロ切るの~?痛いの?」と質問攻め。この子たちのためにもこれからは弱音は吐くまいと思った。


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